小学校 プログラミング教育の問題点
2020年小学校プログラミング教育 必須化がはじまります。
試行期間があったといってもはじめての取り組みでありいくつかの問題点が残っています。
このページでは、小学校プログラミング教育 の問題点を考えていきます。
そもそもプログラミング教育は必要なのか
プログラミング教育必須化 背景によると、
必須化の背景は、
変革する近未来の社会(Society5.0)で暮らすためにコンピューターの活用方法を学ぶ。
課題を実現するための論理的思考を身に着ける。
の2つ理由に大きく分けられています。

ココがね
なに言ってるかチョットよくわかんないのよね。
Society5.0で暮らすのにプログラミング教育は必要ない
今の社会でも、
スマホの中身を知らなくても子供たちは、スマホを自在に使いこなしています。
車の動く仕組みを知らなくても車は運転できます。
自動販売機にお金を入れてボタンを押せば、商品が出てくるのに中の仕組みを知っている必要はありません。
Society5.0と呼ばれる近未来社会での生活でも暮らしの中で使う製品の活用が出来れば、快適に暮らすことにプログラミングの知識は必要はありません。
つまり、Society5.0での暮らしを考えるだけならプログラミング教育は必須ではないということです。
プログラミング教育で論理的思考が身につくのか
論理的思考はロジカル・シンキングといわれ、一般的に目的達成のために条件を整理して手順を考えることをいいます。
この意味では、目的とする機能を持つプログラムを作成するプログラミングは、論理的思考を身に着ける手段のひとつと言えます。
ただ学校での数単元のプログラミング教育だけで論理的思考が身に着くのかと考えた場合、時間的・内容的に無理があると言わざるを得ません。

この点は考え方によるね。
子供の潜在能力発現のきっかけと考える
プログラミング教育は、子供の興味を刺激し、意欲を持たせることによる潜在能力発現のきっかけと考えるとべきと考えます。
子供は、ものごとが出来上がる過程を見ることに興味を示します。
また、この過程は興味と共に印象深く記憶に残りいつか自分も作ってみたいという意欲を生みます。
たとえば、
何も知らせず絵を描いているところを子供に見せると、
最初は何を描こうとしようとしているのか、
今描いている部分(パーツ)はどこなのか、
興味を示します。
全体が完成した時点で、描いていた部分(パーツ)の意味を理解します。
この時の興味と理解は、子供に大きな刺激を与えます。
この様に絵を描く過程を見せることは、自分もやってみようという意欲につながっていくものです。
小学生のプログラミング教育は、論理的な考え方を身に着けるというより、
興味と理解と意欲の醸成
を目的とする方が、Society5.0と呼ばれる近未来社会を暮らす力にもつながると考えます。
GAFANから日本の技術へ
現在の情報社会(Society 4.0)でのデジタルプラットフォームはGAFANを中心とする海外企業がほとんどのシェアを占めています。

(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/pdf/01point.pdf)
これからは、小学校からプログラミング教育を受けた子供たちに日本が目指すSociety5.0の社会を世界へ普及してもらいたいものです。

(https://www8.cao.go.jp/cstp/society5_0/)
プログラミング教育を行う上での問題
学校の問題点
小学校のプログラミング教育について学校の設備や教員の問題がよく話題になります。
学校側の問題点は、主に以下の3点に集約されます。
- 教員の負担の増加
- 算数 理科本来のカリキュラムへの圧迫
- ICT環境の整備の遅れ
この学校側での問題は、いずれも政府の取り組みで解消されつつあります。
たとえば、コンピューター教育による教員の負担の増加や算数 理科本来のカリキュラムへの影響は、
プログラム経験者をメンター(指導者)として学校に派遣したり、放課後のプログラミング講座の開催することにより教師の負担軽減とカリキュラム圧迫の低減を目指しています。

出典:「若年層に対するプログラミング教育の普及推進」事業(総務省)(https://www.soumu.go.jp/main_content/000491612.pdf)
ICT環境の整備の遅れは、
文部科学省における教育のICT化に向けた環境整備5か年計画の実施により整備がすすんでいます。

教育のICT化に向けた環境整備5か年計画
(https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/04/12/1402839_1_1.pdf)
家庭でのプログラミング教育の心配
プログラミング教育を受けていない保護者から、
こどもがプログラミング教育についていけるのか?
学校の教員はプログラミング教育ができるのか?
学校によって教育内容に差はないのか?
という心配の声があります。
そのため、オンラインプログラミングコース受講や地域のプログラミング教室・ロボット教室の受講が流行しています。
学校でのプログラミング教育の目的である、
Society5.0でのコンピューター製品の活用
目的実現のための論理的思考(ロジカル・シンキング)を身に着ける
という目的では、受講費用もかさむこともあり学校以外でのプログラミング教育の必要は無いのではと考えます。


